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東山魁夷展

兵庫県立美術館 で開催されている東山魁夷展に行ってきた。普段デジタルな画面を見すぎた頭には、とても良い刺激になった。
 東山魁夷の作品を見るのは30年ぶりかくらいだと思う。小学生の頃なんて芸術作品を見ても大して感じ入ることは無いものだもんね。絵画は、印象派展など海外の作品展にはよく行くけれど、日本人の作品展はあまり行かないなぁ。日本の美術や文学は、何か押し殺した暗さがあって重厚過ぎるような気がして...
 それで東山魁夷展だが、巨大ながらも締まりのある構図、ぼやぁとした光の表現、微妙な配色による立体感表現などすばらしいの一言。最近はディスプレイやブラウン管上でアートを見る機会の方が多いのだが、大きさの決まった画面の上で、いくら細かいと行っても1000ドット程度の解像度で見るの比べ、ドドーンとアナログで迫ってくる勢いは感動的である。いくらデジタルで160万色表現できるとはいっても、キャンパスのサイズや凹凸による光の表現といったギリギリの所で表現しようとする作者の想いを伝えることはできないのだと痛切に感じた。
 映像や絵画ではCGが花盛りで、境界のはっきりしたデザインや画像があふれる中、やはり人間の手のぬくもりってのはいいなぁと改めて感じ入った次第である。