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Thunderbird 3 RC1 on Mac OS X

 Mac OS Xのメーラはあまり選択肢がない。その中でThuderbirdを使う理由はただ2つ、日本語メールで最も文字化けを起こしにくいこと、それとオープンソースであることだ。実はこの2点は関連性が高い。メールで使われる日本語コードは、デファクトスタンダードや規格だけでなく、ドロドロした歴史的な経緯などもあって複雑になりきっているため、オープンソース・コミュニティがやいのやいのやって熟成してきたThunderbirdであるがこそ、信頼性が高くてかゆいところにも手が届くという訳。OS標準のApple Mail.appはアップルが全くやる気がないためか、開発者がそんな日本語コードの扱い方の機微を知らないためか、Snow Leopardになっても未だに条件によっては文字化けを起こしてしまう。
 とは言え、Thunderbirdがベストソリューションかと問われれば、これまではそうでもなかった。Thuderbird 1.xはMozillaから取りあえず分離した版だったし、2.xでは市販のメーラと同等レベルまで機能強化が行われてきたが、動作はもっさり重いし、検索は遅いし検索漏れは起こすしなど、日本語を扱う以外のところで問題や不満が多々あった。また、順調にバージョンアップされるFirefoxと比べると遅々として開発が進まない。
 そんなところにようやくリリースされたThunderbird 3 RC1だが、これがなかなかよい。まだ評価版とは言えきちんと日本語化されているし、Mozilla時代から引きずる古いコードの一掃が功を奏したのか動作がキビキビしており使っていて気持ちよいのだ。新実装の検索機能は、日本語もあっという間に検索する上、Spotlightにも正式対応している。アドレス帳はようやく(ホントにようやく)Mac OS X標準のアドレスブックと統合され、そのデータを透過的に利用できるようになった。ただタブ機能はメーラにはあんまりいらないとは思うのだけれど…。
 あとは、2.xで使い慣れたお気に入りのアドオンがThunderbird 3に対応してくれるのを気長に待つだけ。もともとFirefoxに比べてThunderbirdのアドオンは数が圧倒的に少ないのだが、Add-ons for Thunderbirdを見る限り予想よりも早く対応が進んでいるようだ。
 最近メーラはあまりニュースにはならないけれど、正式リリースが待ち遠しいなぁ。