Focus of Interest -info-
Clumns for iOS, OS X, and more...
Navigation

Mail.appへ移行 - さらばThunderbird

 OS X Lionのリリースを機に、メール環境をThunderbirdからMail.appへ移行した。

 
Thunderbirdの利点は、日本語メールにおいてPCとMacとの間で完全な互換性を有する点、さらにPCとMac間(おそらくLinuxも含む)でメールの共有や移行が容易である点などであろうか。またFirefoxと同様、Add-onによる機能拡張も可能なことも愛用し続けてこられた理由の一つだった。しかしさすがにアプリケーションそのものの設計が古いことが災いし始めている。
 まず、mbox形式のメールボックスは
Spotlight検索との相性が悪い。Spotligt検索用に1メール1ファイルのテンポラリファイルをわざわざ生成するという付け焼き刃の対応により、ディスク容量を圧迫する事態となっている。これが理由かどうか分からないがメール数が多くなると起動がひどく遅い。Thunderbirdは高速検索用に独自の検索インデックスを持っているのでさらに無駄である。
 折しも
Mozillaによる開発体制の方針転換により、ついこの間まで3.1.xだったのに、一気にThunderbird 6.0がリリースされることとなった。OS X版では起動速度が大幅に改善されているのだが、愛用してきたかなりマイナーなAdd-onが一つも使えなくなってしまった。Firefoxと違ってもともとAdd-on開発者が少ないため、今後これらのバージョンアップはほとんど望めないだろう。

LetterFix for Mail.app
 一方、Mail.appの最大の弱点は日本語まわりの処理。Mail.app 5.0になってもほとんど改善は進んでいないのだが、さまざまな人々の努力の甲斐あって内部の解析が進み、パッチが提供されるようになった。今では LetterFix plug-in 一本さえあれば、機種依存文字の表示・入力や日本語エンコーディングのバグをほぼ実用レベルで解決できる。
 何よりもOS標準のアプリケーションであることに安心感がある。
SpotlightWebkitとの連携など、OSと深く結びつくことにより使い勝手が大幅に向上している。QuickLookでURLをプレビューするのは、リンク先がどんなページかチラ見するのにとても便利である。

 
Mail.appへのメールボックスの移行はとても簡単であった。「ファイル>メールボックスを読み込む…」で「mbox フォーマットのファイル」を選んで変換すればよいだけ。メールの消失は起こらなかった。クリーンアップせずに読み込んだメールボックスで、逆に削除したはずのメールが復活してしまったりしたが、これは仕方がないかなぁ。

read_mbox